自然 × 文化 ×体験が融合した、新たな価値の創出
熊本市動植物園はこれまでも多種多様な動植物に触れることのできるレジャー施設として親しまれてきましたが、熊本ならではの自然や文化とのつながりを、体験を通じてより深く・広く伝えられる可能性を秘めています。江津湖に隣接する立地や水辺環境を活かしながら、自然の恵みを感じ、学び、関わることのできる新たな来園価値の創出を検討しました。
2045年のありたい未来ビジョン
「水辺の動植物園」
現在園が掲げているサブタイトル「水辺の動植物園」を、単なるキャッチコピーに留めず、その意味と価値を園の体験設計・景観・運営の中心に据え直し、園の個性としてより前面に押し出した姿へと進化しています。江津湖を望む風景や水の流れを活かした体験を通じて、来園者が自然の恵みを感じ、学び、保全にも関わることのできる、水辺ならではの体験・学びの拠点となっています。
実現に向けたステップ
「水辺の動植物園」の価値を具体化するために、まずは小さな実証から始め、体験の磨き込みと運営体制の整備を進めていきます。あわせて、継続的に展開するための資金や担い手の仕組みも整えながら、最終的には熊本を代表する自然共生の拠点として定着させていく道筋を整理しました。
フェーズ1:コンセプト確立とテストプロジェクトの実証(2026〜2030年)
初期段階では、「水辺の動植物園」としてどのような体験を提供するのかを明確化し、景観、水辺学習、参加型保全などの小規模なテストプログラムを実施します。企業版ふるさと納税やクラウドファンディングなども活用しながら来園者の反応や再訪意向を検証し、今後の展開に向けた体験設計と収益化の芽を育てていきます。
フェーズ2:体験プログラムの拡張と運営基盤の整備(2030〜2035年)
フェーズ1で検証した体験を園内全体へ広げ、水路整備や水上・周辺と連動した体験へ発展させます。あわせて、暑さや雨に左右されにくい滞在環境や専属スタッフを含む運営体制を整え、景観を楽しむ、学ぶ、参加する体験が年間を通じて成立する状態を目指します。
フェーズ3:価値としての定着(2035〜2045年)
中長期的には、動植物園が自然とともに生きる価値を体験的に学び、実践にも参加できる拠点として定着することを目指します。季節を通した体験サブスクリプションなどを通じて、園で行われる維持管理や保全活動への参加機会を広げ、地域住民や都市部の来訪者を含む多様な関係人口を育みながら、熊本らしい自然×文化×体験のモデルを地域全体へ広げていきます。
メンバー
今井 翔太(株式会社UPHASH)
今村 正則(株式会社大建設計)
岡本 光之(株式会社肥後銀行)
小山 奈穂(株式会社MOLTON)
齊藤 剛(株式会社地域環境計画)
田中 一平(熊本大学)
冨澤 治子(熊本市現代美術館)
日橋 一昭(熊本市動植物園マスタープラン推進会議、神戸・那須どうぶつ王国)
高倉 智浩(熊本市動植物園)
木許 宏美(ファシリテーター/東京科学大学 環境・社会理工学院 大橋研究室)